「……あのさ、あたしも一応女なんだけどね」


そんなことを聞かれたこともないし、気を使ってもらった覚えもない。


あたしの声が聞こえているのかただ無視されてるのか、大翔は鼻歌を歌いながらその範囲を拡大していく。




今日は、若菜がこの家に来るんだ……。


若菜からのメールを無視し続けることも出来ず。


また若菜に何かあっても困るということから、若菜と話すことにしたんだけど。


双葉園で話すなんて、絶対に無理だし。


だからって、あの倉庫へ連れて行くと、拉致された時の恐怖を蘇らせるかもしれない。


とういうことで、この家を再会の場所にしたのだ。