一緒にいた友達も真面目なお嬢様な感じだし、その中でも誰より清楚でお嬢様感漂う七海さん。


到底、暴走族の彼氏がいるようにも、あんな倉庫に出入りしているとも思えない。



……人って、わからない。



七海さんの姿が見えなくなるまでその場で見送って、方向を変えると。


あたしなんて置いてとっくに教室へ戻っていると思っていたクラスメイトが、全員その場に残っていた。


「七海先輩と知り合い?」


「ちょっと、すごくない!?」


そして口々にそう言い、あっという間にあたしは取り囲まれた。


最近、ようやく囲まれることから落ち着いてきたのに、また……?