ケータイ小説 野いちご

シローせんぱいのこと。








「町田ー、このノート職員室まで運んでおいてくれ」



ある日の、6時限目前の休み時間。

次の時間の体育の授業へ向かおうとしたわたしに、数学の授業を終えた先生は言った。



「なんでわたしなんですかー」

「日直だろ。それにどうせ次体育だからグラウンド向うんだろ?ついでだよ、ついで」

「え~……」



ちら、と見た教壇には積み上がったクラス全員分のノート。

結構な量があるにもかかわらず、先生は「たのんだぞー」と教室を出て行ってしまった。



「えな、大丈夫?手伝おうか?」

「ううん、大丈夫。先に更衣室行ってていいよ」

「そう?じゃあジャージとか持って行っておくね」



そうわたしのジャージの入ったバッグを手に取り教室を出たあっちゃんに、お礼を言って手を振る。



しかたない、パパッと運んじゃおう!

ふんっと気合を入れて、ノートを持った。



< 34/ 93 >