なんやねん、って話やん。
さっきまでのドキドキもすっ飛んでったからな。
そんでちえたちは事情を知ってるんか、ずっと爆笑しとったから余計に腹立ったわ。
「今朝、なんやったん」
「あれ、は……」
目をそらして、顔もそらして。
でも、あたしはガシッと腕を掴む。
そんなんしても、もう逃がさへんぞおい。
「………………俊介、が、」
「うん」
「恋人なのに、イヴ一緒に過ごさないのかって」
「う、えっと……」
まさかの流れ弾!
うそやんうそやろなぁなぁ!
そんなん、なぁ。
無理やろ。
付き合ってるからって一緒におらなあかんわけちゃうもん。
うっわもうこれ嫌や。
訊かんかったらよかった。
なんなん、数分前のあたしはアホなん。
……アホやったわいつものことやね畜生。
なんて言われるかわからんけど、とりあえず嫌な予感しかない。
腕を掴む手に、無意識に力が入って、気づいてすぐ慌てて手を離す。