3人で肩を並べて歩く。

廊下も最近は寒いなぁ。



そう思いながら、ちらり。

目をやる。



仲よさげなふたりはいつ見ても付き合いたてみたい。



「なぁ、ふたりって付き合ってから今、何年目?」

「えっと、小学4年生からだからねー……」

「5年目だなー」



長い。



まず小学生からってだけでもすごいもんな。

大人の5年と、あたしらの年代の5年は重みがちゃう。



「もうそんなに経ってたんだ」

「ねー。今年は節目だし、お祝いするー?」

「じゃあしよっか」

「わーい!」



……なんやこれ。

質問ひとつでこんな肩身狭なるくらいイチャつかれるとか。



「しっかし、途方もないなぁ」



5年どころか1年……。

ううん、あたしらはいつ終わってもおかしないもん。



「何言ってるのー。
あんちゃんたちも、すぐだよー」

「気がついたら10年とか経ってるものだって」

「それはあんたらだけやね?」



俊介とかさらっとプロポーズしそうやもんなぁ。

そんでさも当然のように受け入れるちえ。

……うわ、めっちゃありそう。