ケータイ小説 野いちご

じりりりり....。
いつも私を起こしてくれる目覚まし時計。
そして大好きな声。

「まり。いつまで寝てんだよ。」

そう、私の幼馴染。

竹内蓮。高校二年生。
立花麻理。高校二年生。

「んー。もう起きたの?早いね。」
「早いねって...。お前今何時だと思ってんの?」
「へ?」

私は時計を見た。短い針は12を指していた。

「あ!」

蓮は呆れたという感じにため息をついた。
そうだ。今日は蓮とお買い物に行く約束をしていて、10時に家の前に待ち合わせしていたんだ。

「ごめん!ほんっとごめん!!」
「謝んなくていいから、早く準備して。」
「あ、うん。」

ベッドから降りて行く準備をした。

「ごめんね。寝坊しちゃって。」
「いいよ、別に。で、どこ行きたいの?」
「え?あー...。今日は蓮の好きなとこ行くの。いつも私の好きなとこばかり行ってるでしょ?」
「...じゃあ、洋服見にいこうよ。」
「うん!」

着いたところはいつものショッピングセンター。

「ここ?」
「うん。」

蓮は返事をしてショッピングセンターに入って行った。

見慣れたお店を見渡していく。やっぱり見たら行きたくなるのが私。でも今日は我慢‼︎蓮のためにきたんだから‼︎
ぎゅっ

「え?」
「こうしないと迷子になるだろ。絶対離すなよ。」

私はつい顔が赤くなる。そのせいか体も熱い。
連れてこられたのは、男性用専門の洋服店だった。

「ねぇ、これどう思う?」

蓮はハンガーにかかっていた商品を手に取って質問してきた。

「いいと思う。絶対蓮似合う!」
「まじ?じゃあ、これ買おう。」
「え、ちゃんと選ばなくていいの?」
「まりが似合うって言ったんじゃん。」
「そうだけど...。」

そりゃあそうだけど、私一人の意見で決めちゃっていいのかな。後悔しないかな。
「行くぞ。」
「うん。」
「すみませーん!なんか事務所とか入ってますか?」

帰ろうとした瞬間に若い男の人に話しかけられた。

「えっと...どちら様ですか?」
「すみません、申し遅れました。」

と言って名詞を渡してきた。

「○○事務所の社長です。」
「え?事務所?」
「はい。演技とか歌とか興味ありますか?」
「蓮、どう?」
やっと今把握出来た。蓮、スカウトされているんだ。そう思って蓮にどうするか聞いてみた。すると...。

「あのー、誰に聞いてるかわかってます?」
「蓮じゃないんですか?」
「あなたですよ!」
「私⁉︎な、なんで私なんか。」
「直感です。あなたは絶対売れます。
辛いときのほうが多いかもしれません。ですがあなたは少し努力したらきっとスターになれるでしょう。」

ちょっと考えてみた。私は小さいころから歌と演技するのが大好きだった。一度芸能人という大きな夢を持ったことがある。だけど今となっては小さいころの夢。でも、夢に近づいて叶うんだったら頑張りたい。

「本当に私でいいんですか?」
「もちろん!」
「いいよね?蓮。」
「まりがしたいんならいいんじゃないの?」
「じゃあ、宜しくお願いします!」

と言って、社長さんが「ついてきて。」といわれたのでついて行った。



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