次の日、城では、家茂が新撰組の屯所から…鈴音から届いた文を読んでいた。

『家茂様、あの日貴方様と出会い、貴方様の口から聞いたあの言葉、今でもしっかり覚えております。
その答えを、ここに。
私が貴方様のような方に言える様な立場ではありません。
ですが、あの話はお断りさせていただきます。
申し訳ありません。 鈴音 』

読み終えた家茂は眉をひそめ歯を食いしばり、

何か強い心をもった鋭い眼差しで月を眺めた…