「小娘、思い出せ。なぜナオと永世は結ばれなんだか?」


「あたしのじー様と、永世おばあ様?」



それは、永世おばあ様に婚約者がいたからだ。


門川の上層部が決定した婚約者が。


それに逆らおうものなら、生きてはいけないって・・・・・・。



・・・門川の、正当な後継者ですら。


上層部の決定に逆らえば、この世界では生きていけない。


・・・・・・・・・・・・。



あたしの胸が、ドクドクと嫌な音をたて始める。


あたしは恐る恐る仲間たちの顔を見た。


みんな無言で、深刻な表情であたしを見ている。


凍雨くんなんか今にも泣きそうだ。



・・・あ、あたし・・・・・・。


この結婚から、もう絶対に・・・逃げられない、の・・・?