「ビビってんならこんなとこ来んな」


だんまりを貫くあたしに、調子に乗る和希だったけど


「和希、いい加減にしろ」


結局はテルさんの一言でそれも終息した。




車は大きな倉庫の前で停止した。


「すぐに旬をよこすからからここを動くなよ」


車を降りると、テルさんはそう言い聞かせ、和希とどこかへいってしまいあたしは放置された。



どこを見渡しても、族、族、族……


………。


始めての世界に圧倒される。


一体何人いるんだろう。


何百人……。


もしかしたら、単位が違うかもしれない。