「大丈夫だったの!?」
「あ……うん、どうかな。保健室に運んだけどまだ気づいてはいないし」
「メモは渡せたっ!?」
 ハルに訊かれて、かくかくしかじかでメモを置いてきてことを伝えると、
「最後の最後までかまっちゃんらしいなぁ……」
 隼人先輩にため息をつかれた。
「でも、俺の連絡先とかまっちゃんの連絡先が手元にあれば、何かしら連絡はしてもらえるんじゃないかな? すごくちゃんとした子に見えたから」
 先輩はニコリと笑うと運ばれてきた姫タルトにザクリとフォークを突き刺し、一口で半分くらいを食べてしまった。
「センパイ、それ俺の……」
「俺、このくらいの働きはしたと思うんだけど?」
 と、事後報告的な請求をされた。