・・・はぁ? 吉報? あんたがぁぁ?


・・・・・・ろこつに怪しい~。


それ、訃報の間違いなんじゃないの?



「・・・どんな吉報なんですか?」


あたしは門川君に質問した。


すると広間中の当主たちが、次々と浮き立った声で騒ぎ出す。



「うむ! これはまさに吉報!」


「いやこの吉報には、ほんに驚いた!」


「ほんに善きこと! 吉報じゃ吉報じゃ!」



・・・・・・だから、なにがよっ!?


てか、あんたらに聞いてないし!


こらババ! お前ちゃんと仕切れ!


・・・という心の声が届いたのか、ババが当主たちを仕切って話を進める。



「皆、控えよ。・・・天内の娘よ、実はな、お前の婿が今、決まったのだ」


・・・・・・・・・・・・。



へ??



思わず、目がまん丸になった。


絹糸としま子と、三人同時にゆっくり後ろを振り返る。


そこに因業ババが、ニッコリと笑顔で座っていた。



・・・・・・むこ?


あたしの、おむこさんが、決まった??


なに、それ??



因業ババが、笑顔で言葉を続ける。


「なんと天内の・・・滅火の一族の末裔が、見つかったのだ。その男が、お前の結婚相手だ」