会えなくなるということは、寂しいけれど、ラク。


忘れるためには、こうして無理矢理にでも会えない状況になるしかない。


学校に行けば先生がいた。

だから忘れるなんてできなかった。



大学に入り、忙しい日々を過ごしている間に、私は先生と直さんを乗り越えられた。


思い出にできた。



先生よりも直さんのことをよく思い出すようになった。

すごく気が合ったし、先生のことがなかったらいい友達になれたかもしれない。


先生を好きにならなければ、私は直さんを失わずにすんだ、とも思ったりした。

でも、あのドキドキした高校生活には、いつも先生がいて、私を支えてくれたのは新垣先生だった。


どの思い出にも、先生がいる。


卒業式に握手してくれた先生のこと、やっぱりやっぱり大好きなんだけど・・・・・・



大学はとにかく忙しくて、コンパも多く、出会いに満ちあふれていた。


その忙しさが私には必要だったんだ。