ケータイ小説 野いちご

光のもとでⅡ

 夜になりゲストルームを尋ねると翠に迎えられた。
 すぐに部屋へ通され、
「ツカサ、栞持ってる?」
 どうしたことか上目がちな目で尋ねられる。
「は?」
「本に挟む栞、持ってる?」
「……持ってるけど」
「素材はなんでしょう……」
「皮とステンレスといくつか持ってるけど……」
 突拍子もない質問に淡々と答えると、
「やっぱり、ちゃんと聞いてからにすればよかったな……」
 翠は途端に残念そうな表情になり、視線も肩もわかりやすく落した。
「……なんの話?」
「誕生日プレゼント……」
 テーブルの脇に置かれていた手提げ袋を差し出される。

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