初めての本気の恋だと思っていた。

叶わぬ恋だからこそ、燃えていただけかもしれないけど。

その時の私はただただ真剣に、先生のことばかり追いかけていた。


私は気まずくてバイトを休むようになった。

直さんの顔を見るのが辛かった。

直さんもきっと私の顔を見たくないだろうと思った。


他のバイトの先輩が間に入ってくれて、何度か直さんとも話すことがあった。

でも、新垣先生のことは話さなかった。

聞きたいことは山のようにあったけど、私がそれを聞くのは間違っている。