ケータイ小説 野いちご

光のもとでⅡ

 ショーケースに並ぶ商品は、ベルベットの台座に鎮座していた。
 オブジェに見えた地球儀にも値札がついている。値札がついているということは商品なのだろうけれど、どこからどう見ても勉強に使われるものには見えず、インテリアに使われそうなアイテムで……。
 もともとはスーツを取り扱うブランドなのだろう。ステーショナリーグッズはそのオプション的位置づけの模様。
 店内にいるお客さんは二十代後半から三十台半ばくらいに見えた。
「唯兄……私、場違いじゃない?」
 思わず訊いてしまうほど。
「なんつーか……アレ、だよね。スーツ姿のあんちゃんだとか秋斗さんと一緒に来たほうが良かったかも?」
 ふたり揃って蒼兄にもう少し詳細な情報をいただきたかった、と零す。
「リィ、ここまで来たからには背筋伸ばしていざ出陣デスヨ……」
 唯兄の手が背に添えられ、意識して背筋を伸ばした。

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