「じゃあ、出発進行ー!」


「楽しみだねー」


「うん、めっちゃ楽しみっ」



車は街を抜けて、懐かしい景色のなかに入っていく。



「わ~……雪景色もキレイだねぇ」



前に4人で来た時は夏、流川と二人で来た時は秋。


緑と紅葉の山道もキレイだったけど、真っ白に化粧した木々も趣があってすごくイイ。


でも、雪道は結構でこぼこしていて、時々、車が盛大に揺れるから大変。



「わっ! ジュースこぼした!」


「げっ! オレのジーパンに染みてるしっ」



助手席に乗っていた麻紀のジュースがはねて、祐二くんの足にかかったらしい。