あたりはシーンとなる。





魁は、拳が震えてる。



海くんは、悔しそうに俯いてる。




どうすればいいかしら?



とりあえず、今日はもうやめとくべき?







その時、海くんが言った。




「ねぇ冷夏ちゃん…約束して。」




「え?」





海くんは顔をそっとあげると、あたしと
目をあわせる。




決して、そらせなくさせるーー…。






「まだ、魁とちゃんと話してないんでしょ
俺、わかるんだから。

ちゃんと、話すこと。


あと……










絶対、秋に幸せにしてもらえよ」





そう言ってあたしの頭を撫でた海くんは、
あの頃の海くんだった…。