「......アキの言うことも一理あるな。
気楽に考え過ぎるのは反対だが、まずは自分のやるべきことをやらなければ......」



ネリの言葉に、にかっと笑顔を見せる千明。


いつも調子のいいことばかり言ってるけど、やっぱり千明はここに必要な存在なのかもしれない。

何かとプレッシャーも多く、ギスギスした重苦しいこの場所で、千明の明るさはいつもネリや私を勇気づけてくれる。

ネリと私だけじゃなくて、きっと他のみんなだって......。


どうして、千明はこんなにも真っ暗な闇に覆われているようなところでも、明るく笑っていられるんだろう。


千明は、まるで地球を照らす太陽みたいだ。

いつも明るくて、一緒にいると元気になって、いないと世界が真っ暗になっちゃう。

どこにその強さの秘訣があるのか分からないけれど、彼はすごく強い人だ。


千明がここにいてくれて良かった。
いてくれなかったら、きっと私は深い深い闇に呑み込まれていたと思う。


キラキラスマイルを向けてくる千明に、私もようやく固くなった表情を崩し、ぎこちなく笑顔を向けた。