「…正直、迷ってる。
バスケは好きだ。大好きだ。アメリカでバスケを学べるなんて、またとないチャンスだと思う。
でも、バスケと同じくらい、千夏、お前のことが好きなんだ。離れたくない。
だから、選べないんだよ。
千夏か…、バスケか…」「………」
「卑怯だけど、千夏に決めてほしいんだ。
俺のバスケをしている姿を見て…、俺がどうしたらいいか…」
「………」
「………」
「…私、真尋くんと離れたくなくて、アメリカに行かないでって言っちゃうかもよ?
それでもいいの?」
「…いいよ。
千夏が決めてくれたことに従うよ」
「………」
「………」
「…分かった。
とりあえず試合、見に行くね。見てから考えるよ。それでいいでしょ?」
「あぁ、悪いな。
会えるの、楽しみにしているよ」
「うん」