「そんなことないよ」




 それから少ししたところで心音ちゃんが止まった。



「私の家ここだよ」



 指さされた家を見ると、そこには洋風でキレイな一軒家があった。



 そのすごさに圧倒されていると心音ちゃんは俺と向かいあってからこう言った。



「涼太くん、わざわざ送ってくれてありがとぉ! また一緒にお仕事する機会があったらよろしくね!」



「どういたしまして。うん、こちらこそよろしく!」



 俺が言うとふんわりと笑って「じゃあ、またね?」と言って見送ってくれた。





 この時くらいからだったかな?



 心音ちゃんを気にし始めたのは……───。