動けない。

カーテンもない窓からは朝の日差しが目も開けられないぐらい入ってくる。


動けないのは腰が痛いからではなく、いやそれもあるんだけれど、


足を動かしただけで、シーツにスルスルと肌が当たってなんだが現実に戻されてしまう。


服だってぽいぽい脱ぎ散らかしちゃったし。


それに。


「…………」




腕枕なんて初めてされた。




うわー!

きゃーきゃー!!


内心ではこの状況にじたばたしたいのに、

恥ずかしすぎて動けない。




硬い部長の腕、暖かくて離れたくないな。


チラッと部長の方を向くと、意外と長い睫毛が微かに揺れている。