数ある作品の中から本作品を見つけ最後まで読んで下さり、本当にありがとうございました。


 今回、第二回ベリーズ文庫大賞が開催されていると知り、慌てて書き始めたのがこの作品でした。

 働く男性。ドキドキする恋。大賞のテーマを見た瞬間、声優と恋をする主人公の姿が浮かびました。


 これより先はネタバレを含んでしまうので、本編未読の方はどうかご注意下さい。



 あとがきだからこんなことが言えるのですが、連載当初、ミユは流星とハッピーエンドを迎える予定でした。

 ドキドキする社会人の恋。そんなテーマに沿えるよう、登場人物の人数や性格設定はかなり迷いました。

 流星にも魅力があり、海音にも魅力がある。そういう物語にしたかったがために、あらすじがどんどん変化していき、もう、途中からはミユの気持ち次第で流れを変えよう!となりました。彼女が選ぶ男性を、丁寧に書けたらいいな、と、思っていました。

 終盤に一瞬だけ出てくる高校生も、全く予定にない人物でした。今までも創作中に予定外な展開を挟んでしまうことは多々ありましたが、そういう意味で今回の作品はそれが激し過ぎました。

 大賞にエントリーする際、おおまかなあらすじ入力をする必要があったのでザッと考え記入しましたが、今からそれも修正してこなくてはなりません。急がねば……!



 締め切りが8月4日と間近に迫る中、創作目標ページ数を毎日決め、寝食を忘れ書きました。集中が切れた時、目薬をさすと目に激痛が走るほどつらかったですが、夢中で作品を書けたことは本当に楽しかったです。今、充実感でいっぱいです。

 イラストレーターさんや編集者さんの苦労など、ほとんど想像で書いてしまったので実際と違う部分が多々あると思います。読んでいる際に違和感を感じさせてしまっていたら本当に申し訳ありません。

 絵師さんの心情には、作品を書く時に感じる私の考えを重ねていました。

 ミユの心情の変化や成長。流星や海音の恋愛感情。どうしたらドキドキ感漂う表現にできるのか、ひとつひとつ考えていました。こんなにひとつのことに意識を集中させたのは久しぶりでした。

 『声を聞くたび、好きになる』読んで下さる方に少しでも何かを感じていただけたら嬉しいです。

 今回、大賞に参加・エントリーできたのは良い体験でした。またひとつ小説が増えて嬉しいですし、この経験を次の創作につなげていけたらいいなと思っています。


 貴重なお時間を割いて最後まで読んで下さり、本当にありがとうございました。最後まで書けたのは読者様のおかげです。感謝をこめて。



2014.07.31(木)

星崎 蒼唯