ふわりと笑いながら言った私。



 本当、社長には感謝しても足りないくらいなんだ。




「そうなんだ……。よかったね、女優に出会えて」



 そうやって優しく笑った涼太くん。




 そんな笑顔に無意識にドキッとしてしまった私。



 ダメだよ……、反則!




 このあとの撮影でめっちゃ意識してたのは、言うまでもない。




 そして私は、この時から少しずつ涼太くんのことを気にしていったのかもね……───。