だが、後悔はナイ。

うん…
後悔は… ナイ、と思う。

でもさー…

なんかさー…

ふと我に返って
『俺、ナニやってたンだろ』
なんて考えるコトはあったりすンだよね。

ド田舎の道場で、ちょっと剣を習って。
チミ、ウマイネーとか、ちょっと持て囃されて。

広い世界で自分の可能性を試したい、なんてウッカリ調子こいちゃって。

道場の先生やら先輩やらが
『一旗揚げてやンよ!』
などと上京を決めると、
『キタコレ、ビッグチャンス!』
と、乗っかって。

ソコからはもう、斬る斬るKILLKILL…

ヘタに世間に通用する腕だったもんだから、さらに調子こいて斬る斬るKILLKILL…

ハッキリ言って、『サバク』やら『ジョーイ』やらなんやら、難しいコトはよくわかってなかった。
わかってなくても、無問題だと思っていた。

だってホラ、都の治安維持にはなってたし。

たぶん先生や先輩たちも、俺があんまよくわかってないアホのコだって、知ってただろう。

『ヒャッハー☆斬り込み隊』の隊長を任されてたワケだしね。

つまり俺の歩んだ道を手短にまとめると、

『田舎者で調子こきのアホのコが、時代の流れに乗ったつもりで、実はワケもわからず流されてただけデシタ』

なんて、お粗末人生ストーリー。