「や、デートって侑哉と……じゃないよね?」

あんなに日曜日に楽しそうにしていたのに、まさか。

「そーなんです。今日、有沢さんに誘われていて。侑哉くんは久しぶりに会えて楽しかったんですよー。やっぱ同い年って同じ目線で楽しめますよね。でも私はやっぱ大人にリードされたいっていうか」

「そ……、そうなんだ」

ちょっとびっくりした。もしかしたら少しは侑哉が好きなのかなって思ったのに、友達としてなんだ。

「真君も驚きましたね。パパって言っても友人さんの子どもなんて」

明美先生もどう説明されたのか知らないけど、有沢さんに真くんと部長の関係を教えて貰ったらしい。
どんなやりとりがあったのか分からないけど、どうも有沢さんは自分の都合の良いようにしか教えてないような気がして良い気にはならない。


有沢さんの得体のしれない感じより、初な侑哉の方が絶対に良いに決まっているのに。


――そう伝えるのがちょっとだけ怖い。


「ねー、ねー、みなみせんせいっ」

「まっ、真くん!」