「はい。おやすみなさい」



 紗希さんはその言葉を聞くと、車の窓を閉めて帰っていった。




 私はそれを見送ってから、ふと空を見上げた。



 東京の空は、さっきの田舎の空とは違って明るすぎて、空気が悪すぎてかな……?



 あまりキレイな星空じゃなかったんだ……。




「ってか、早くセリフ覚えなきゃ!」



 思い出した私は急いで家に入った。





 明日は私にとって忘れられない日になることなんて知らないで……────。