「なんだよ」

「最近お前変だぞ?」

「は?」

「って美佳が言ってた」


隼人は溜息交じりで俺に話す。


「美佳がそんな事言ってたから何なんだよ?」

「親父、明日は留守なんて頼んでないと思うけど?」

「お前、美佳に何か言ったのか?」


隼人には話してもいいものなのか。

隼人は家族だし、兄貴の事だし。

けど……。

俺が悩んでいると。


「俺は何も言ってないし詮索はしない。けど、嘘はあまりよくないと思う。美佳だって、お前が心配でそう言ってんだ。少しは分かってやれ」

「ああ」


なんだか、隼人は説得力あるよな。

あいつに何か言われるとドキッとする。

まぁ、美佳には悪いと思っている。

でももう少し……もう少しだけ待って欲しいんだ。

必ず話す時はくるんだから。