「いや、いないよ?」


「ほ、ほんとに…!?」





私の返事を聞くと顔をあげた市原くん。

それはもう、ぱぁぁぁっとかいう効果音をつけたくなるくらい急に輝きに満ち溢れていて。


その無邪気な笑みに、思わずキューーン……とはならないんですよね、それが。



もう、男って時点で私の胸はキュンとしなくなっちゃったんですよ。

どんなイケメンにも……悲しいよね、ほんと。



今私がキュンとするとしたら、千春くらいだね。





「持田とも付き合ってないし、他校にも彼氏いないってことだよね!?」