あれから3日がたっていた。
俺は、病室で暇していた。すると、病室の外からバタバタと誰かの足音が聞こえた。

俺は、相手をするのが面倒で寝た振りをした。
ガラッ
「…寝ているのか…。」
その声の主は、隼だった。
俺は、寝た振りを貫いていた。

すると、俺の上に影が…。
目を閉じていても、目の前が暗くなる感覚はあった。
なんか…怖い…!!

スッ…
隼の手が、俺の頬を優しく撫でた…。
「由吾…。俺…もう思い出してもらえないのか?俺が…そんなに…忘れたいほど嫌いだったのか?」
途切れ途切れで聞こえてくる声に涙が混じっていくのが聞いていても分かった。

…。
チュ…。
「…ッ!!」
俺の唇にキスが落とされた。隼からのキスは優しく触れるだけですぐに離された。
そしてすぐに、首もとに隼の息がかかった。
静かにキスを落とされて、チクリと痛みが走った。

「俺は、お前に忘れられたくて、こんなことしてたんじゃない…。ごめん…ごめんな。」
隼は俺の頭をそっと撫でて、走って病室を出ていってしまった。
ドアがしまると同時に、涙が溢れてきた。

何で?何で俺にキスなんてするの?また…期待しちゃう…。
俺は、声を殺せなくて、布団で口を押さえて、泣いた。