今日は一樹がモモを
迎えに行くことになった。

一樹の妹なんだから
当たり前のことだと
頭ではわかっているのに

イライラしてどうにもならない。


今頃、一樹とモモが
一緒に帰っているのかと思うと
無性に腹が立つ。


雑誌でも立ち読みして帰ろうかと
コンビニにむかうと
知らない女に声をかけられた。


「今日はひとりなんですか?」


だれだ、こいつ?


「いつもセーラー服の女の子と
一緒だから。」


「で?」


「あの、少し時間あったら
どこかで話せるかなと思って。」


「あんたと話す時間はないから。」


「つきあってるんですか?」


「は?」


「あの子とつきあってるんですか?」


「関係ねぇだろ?」


「関係…あります。ずっと見てたから」


「だから、なに?」


「もし、あの子とつきあってなかったら
私とつきあってもらえませんか?

もし、それが無理でも
たまに会ったりしてもらうことは
できませんか?」


「全部、無理だから。じゃ。」


そう言って背中を向けた。