ケータイ小説 野いちご

【完】籠球ロマンティック




靴箱の前の掲示板、そこに各学年上位十名のみ、実力テストの総合点と順位が貼り出されていた。


一年の部の一番上にある名前……『藤堂佳那汰』という自分の名前には、佳那汰は何とも思わなかった。


第三者が聞けば嫌味に聞こえてしまうかもしれないが、有名私立校や都立の進学校にも入れたであろう成績を持つ佳那汰にとって、一位であることは喜ぶことでもない。


そんな佳那汰がこの高校を選んだのは、校則の緩さと単位制という自由感、家から二駅の近さからだった。


そんな佳那汰の目に入ったのは、佳那汰の下にたったの6点差で付けている、やたらオシャレな名前。


「かしい、れんや……?恋する夜って!ふはっ、スゲェオシャレな名前。名前負けしてたらウケるんだけど」


まぁ、学力特待の奴なんかほぼガリ勉だろうし、ひたすらダサい奴が来るんだろうなぁ。


なんて思いながら、面白半分でビン底眼鏡のガリ勉『香椎恋夜』を待つ佳那汰。

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