今までの私なら、聖夜の過去も気にならなかったと思う。



だけど、聖夜の事になると不安だらけ。



自分でも分からないほど。



誰かをこんなに好きになった事がないからなのか。


恋愛には不安はつきものだから。


今は仕事中だ。


聖夜の事は考えないようにしないと不味い。



「美莉、顔色が悪いけど大丈夫。」



「大丈夫だよ。」



明日は高校と中学の体育大会で、お昼のお弁当と飲物が半端ない数が売れるらしくて、バイトも増やした。



体育大会のお弁当は、お母さんが作るのではないのかな。



私の頃は母親が作ってくれた。



明日の朝届くお弁当の数に驚いてると、聖夜が圭吾君に確認をしてあるから大丈夫だと言う。



飲物の補充でもしようかな。



「美莉、重いものは俺が補充するから。」



聖夜はよく気がつく男。



聖夜が何故、私を好きになったのか分からなくなる。



もう、駄目だ。



又、悪い癖が始まった。



自分に自信が持てない。



一度落ち込むと、全てがマイナス要素になってしまうのだ。



マジマジと聖夜の顔を見つめた。



「美莉どうした。まだ疲れたなら休んで構わないけど。」



そんなに優しくしないでほしい。



気持ちが弱ってる時は、何もかも不安で涙腺も弱ってしまう。



こんな気持ちで仕事にならない。



「ごめん、休憩取らして貰うね。」



聖夜が私の腕を引いた。



「一人で悩むなよ。」



バカみたいだ。



何が悲しいのかも分からない。



ただ不安で。



聖夜の優しさが怖いだなんて。



笑っちゃうよね。



自分でも本当にどうかしてると思う。


どうしたら、自分に自信が持てるのだろうか。