そう言いながら妹には
見えてたみたいだし・・・
顔が熱くなる

すると私たちの後ろから
ついてきていたタシーが
「うちの騎士も御者もみて、
 みんな喜んでましたよ。
 回復祝いと恋愛成就で
 号泣ですよ。私たち。」
さらりと言われた。

確かに・・・
いっぱい心配かけたよね。
やっと私をのせて
凱旋できるようになったのだから、
喜ぶわよね。

ありがとう・・・
と思いながら・・・ということは?

うわーー今この城で
ラルと私の事知らない人
”いない”ってこと?

そう思うとただでさえ
緊張してるのに、
今から王や王妃に
どんな顔してあったらいいか
分からなくなる。

途端に、恥ずかしくて
『ぎゃーー』って叫びたくなる。

「まーコウモリ君
 ずいぶん我慢してたみたいだしね。」
「あ!そのコウモリ君って?ラルの事?」
丁度話題が変えられそうだから
すかさず飛びつく
そう言えば、目覚めた時にも
ベルが言ってたのを思い出した。