ケータイ小説 野いちご

獣系男子×子羊ちゃん

なんとなくぼんやりと一日を過ごした。


学校でも
先生の話も友達の話も
全く頭に入ってこなかった。


誰かを好きになるって
こんなに辛いことなんだ。


あんなふうに
乱暴な蒼介さんを知りたくなかった。


あんなふうに、
他の女の子を抱きかかえている
蒼介さんの姿は見たくなかった。



もう、好きな人なんて、
一生出来なくてもいい。


友達とお兄ちゃんがいれば
これまでもしあわせだった。


蒼介さんは本当はどんな人なんだろう。


どの蒼介さんが
本当の蒼介さんなんだろう。


こんなことがあっても
まだ蒼介さんのことを
嫌いになれない自分が情けなかった。


「あんなやつ、やめとけっ!」って、
お兄ちゃんが言ってくれたら
忘れられるかな…。

あきらめられるかな…。


そう思って、夜遅くまで
お兄ちゃんを待っていたけれど



その夜、

お兄ちゃんは

帰ってこなかった。


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