「あいつ、10歳のときに
妹を病気で亡くしてる。

その後、親の離婚とか
いろいろあったって。

お前が弁当届けに来たとき、
あいつポロっと言ったんだよ。

お前の後ろ姿を見ながら…



『もし、妹が生きてたら

あんな感じなのかな』って。



だから、って訳じゃないけどさ、

お前がストーカーにあって、
でも、バイト休めなくなって
お前のこと送れないって思ったときに、

蒼介の顔が浮かんだ。


何よりお前が心配だったのもあるけど

『妹になにもしてやれなかった』って、

蒼介が言ってたのを
思い出したのもあってさ。

あいつならお前のこと、
安心して任せられると思った。」