放課後、
待ち合わせた場所に行くと
背の高い蒼介さんの姿が目に入った。



艶やかな黒髪をサラサラと風になびかせ

凛とした顔立ちは

相変わらず鋭さを帯びている。



近づきがたい美しさを漂わせて。

鋭くて美しい野生動物のように。



遠巻きに
蒼介さんを見つめている女の子が
たくさんいる。


お兄ちゃんの友達じゃなければ
私なんかが
相手にしてもらえる人じゃないことは

よくわかっている。