「祐樹、本当にごめんね。」


由岐はボロボロと涙を流しながら俺に謝った。


そんな由岐の涙に、『許すという選択肢はない。』


そう決めていた俺の心はどこかに消し飛んでしまった。


「由岐・・・」


俺は由岐をぎゅっと抱きしめた。


わかってた、会えば必ず許してしまうって。
由岐のことが大好きだから、許してしまうって。


だから会わなかったのに・・・


俺が強く抱きしめると、由岐は涙目のまま少し笑みをこぼした。


今度こそはきっと、いい感じに付き合って行きたい。


そう思っていたのに・・・


やっぱり由岐の夜遊び癖は直らなかった。


◇◇◇◇◇



俺はもう何か諦めていた。
今、由岐とはただ付き合ってるって感じになってる。


会おうと言われた時だけ会って、食事して由岐の家に泊る。
ただそんなことを繰り返してる。


由岐もそれでいいみたいだし、俺もそれで今は納得している。



そして俺はまた眠りに着いた。