「私だってクララと
 おやつを食べたり、
 紅茶の味を聞き比べて
 新しい精油の香りを試して
 その銀の髪にブラシを通して
 可愛い髪型を研究して、
 ドレスの色をいろいろ試して」
ああして、こうして・・・
止めどなく溢れ出す。

あぁ・・・すいません
この人もやっぱり親バカな部類でして

そして忙しいことには変わりなく・・・

ぷりぷりと不満を漏らす母は可愛い
父も私もそんな母が大好きでしかたない
父とこっそり笑い会う

最初になだめるのは父の仕事
「よし、朝議に行って来よう」
そういって父は苦笑しながら
会議の間に向かう
「王妃は体調が悪くなったとしておこう。
 ゆっくり休んでなさい」
優しく言う父はもう王の顔に戻っている
「はい」

さっきまでの
拗ねた子供のような母は形を潜めて
笑顔で答える
そして私を連れて向かう先は・・・・