ケータイ小説 野いちご

鬼麟2

死んだ父の古い言葉。
もう、忘れつつある言葉。
膝に座って絵本を読んでもらい、終わった後に頭を撫でながら言い聞かせられた。
もう、遠い過去の話。
まだ温もり溢れる世界を見ていた時のこと。
あまりにも、優しい記憶という名の刃は、どうしてこうも心を蝕むのか。
答えなんてない、空っぽの疑問。
浮かんでは消え、浮かんでは消え、無情に繰り返す。

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