「ありがとね、旬ちゃん」



晃太くんも、歩夢も、マーくんも。

みんなが私のそばに居てくれることが、凄く凄く嬉しいんだ。



「……俺らはみんな、ミサの笑った顔が好きなんだよ。 作った笑顔じゃなくて、自然と笑ってる顔な」

「あ……もしかして旬ちゃんも、気付いてたの……?」

「ん?」


「あのね、マーくんが……私は何かあった時、いつも無理矢理 笑顔を作るから。って言ってて……。
自分では全然そんなつもりはないんだけど、本当にそうだったのかなって思って」

「あー……うん、まぁ。 幼なじみだから気付くよ」

「そっか」



幼なじみだから、か。

マーくんもそんな風に言ってたっけ。


……じゃあ、歩夢や晃太くんも知っていたのかな?


そういえば、校舎のベランダに居た時……歩夢は私に何かを言いかけた。

あれって、もしかして私を慰めようとしてたのかな?


旬ちゃんもあの時……口をへの字にしてたよね。

なーんか怒ったような感じだったけど、旬ちゃんも旬ちゃんで、何か言おうとしてたのかも?