「…何となくだ」

「…」

「…お前に興味がある」





黒い髪を掬い、指に絡める。



そしてどこか心地良さげに目を細める蜂須賀君。



始めて目の当たりにする表情に、何も言えなくなった。





「お前の雰囲気、悪くねえ」





――この日から、わたしと蜂須賀君の奇妙な関係が始まった。