「あぁ~あ、やっぱり男って綺麗な人が好きなのよねぇ~。」


「そんなことないですって、綺麗だけが女性じゃないですよ!」


「いいや、陽子さんのような綺麗な人が好きやねん!」


どうやら剛彦と芳美は、やっぱり綺麗な女性に
男は惹かれるということで言い合いになっているみたで、
芳美さんの機嫌はちょっと悪いみたいだ。


「なんだか楽しそうね?」


そんなちょっと険悪なムードにも笑顔でサラッと入って行く京子。


きょ、京子さん! 楽しそうには見えないでしょ!


「あっ、京子。阪井くんがまた陽子さん見てデレデレしてるのよ。」


「そうなの?」


京子は剛彦の顔を見て尋ねる。


「いや、ちがいますよ! ちょっと横を通り掛かったから見ただけですよ!」


うそつけ剛彦! おまえはエロい目全開で陽子さんを見てるだろう!
必死に言い訳をする剛彦を見ながら俺は心の中でそう思っていた。