「ああ、この前の?」

「ねぇ飛鳥、あの子知り合いじゃないんでしょ?なのに気安く話しかけるとかキモくなぁい?」

「今も飛鳥の事見てたしぃ!」





クスクス笑う女の子達。



何だか気恥ずかしくなり、俯く。



早く教室に行こうとしたとき、わたしの前に影が出来た。





「――ちょっと!紗絢ちゃんのことそんな風に言わないで!」

「め、芽留ちゃん」





目の前に立ちはだかったのは、芽留ちゃんだった。