リッコとの1on1が終わり、一旦自販機で飲み物を買ってコートに戻ると、誰もいなかったそこに、新たに二人の人物がいた。


片方は茶髪に染めた髪の毛をくるくるのパーマにした、俺より小柄な同世代くらいの男。


もう片方は、シルバーの短髪を逆立てた、190センチ以上ありそうな体格の良い男。


まるで大人と子供のような組み合わせの二人が、向き合って1on1をやっているようだ。


「レン、あれがチーム組んでる残りの二人よ!……ハーシー!マカロン!」


『ハーシー』に『マカロン』と、完全に面白半分で付けられたであろうあだ名を叫ぶリッコに、反応する二人。


「リッコー!遅かったじゃん!……あーれー!?誰その色男!カーレーシー!?」


「ぶっぶー!ザンネーン!ボッシュートよ!」


叫びながらブンブン手を降るのは小柄な方で、大男の方は、何の感情も無さそうな面持ちでこちらを見てる。


リッコが二人の方に走っていくもんだから、俺も仕方無く、その背中を追う。


近づくと、やはりくるくるパーマは俺より小さく160センチ程で、もう片方は見上げる程に大きい。