そんな帰り道の中、ふと空を見上げた。
確かにキミ子は、陸のもとへ行ってしまったけど、俺は気持ちを伝えたことに、後悔はしてない。
雨みたいな泣き顔のあとに、必ずやってきた、
あの太陽みたいな笑顔が、大好きだった。
キミ子に会えて、幸せだと心の底から思える。
だって、俺が惚れた坂下公子って女は、俺を変えてくれた。
俺だけじゃない。
きっと、陸も雅も。
なぁ、キミ子。
お前のおかげで、俺らは強くなった気がする。
だから、サンキューな。
なんて、空にいる太陽に向かって、心の中でそう言ってみた。
── END ──