ケータイ小説 野いちご

【完】籠球ロマンティック

開いた口が塞がらない状態の俺に、皇律子はニッコリと笑顔を向ける。


「言ったと思うけど、時間は作れるものよ。部活とは違うんだもの」


ふーん、『時間は作れるもの』……ね。


「……じゃあ、とりあえずあんたの提案から聞いて考えてみようか、皇さん」


きっとどうにかすれば断ることも出来るけれど、俺にはそれが出来ない。


だって……やっぱり、俺はバスケが好きだから。一生手放せないものだから。


その答えを聞いた皇律子は、人差し指を立てて左右に動かし『ノンノン』のポーズを取る。


「これからはチームメイトになるんだから『皇さん』じゃ距離あるでしょ。リッコでいい。君は?」


「分かった。俺はレンでいいよ」


皇律子……リッコはまたその可愛い顔をパアッと笑顔に変えて、『よろしく、レン!』と、手を差し出した。

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