「僕言いましたよね?雪華さんに卑猥な事しないでくださいねって?」

チッと土方が舌打ちをした。それより、どうでもいいから着物を着たいんだよ!それに気づいたのか、沖田が

「雪華さん、着替えできますか?サラシ巻くの手伝いますよ、土方さんだと卑猥な事しかねないですし」

ニコッと微笑みながら着替えを取って手伝ってくれようとした。
昨日よりは動けるが、沖田の好意に甘えようとした…が

「総司、テメェ人を変態扱いしやがって…」

「変態じゃないですか」

と言いながらテキパキと着替えさせてくれた。

「沖田ありがとうな」

「いいえ、土方さんが卑猥過ぎて呆れますけどね
あ、そうそう朝御飯できてるんで呼びに来ました」

「しゃあねえ、行くか」

土方の着替えも終わり、壁伝いに2人に着いていくと、広間に着いた。
2人が入った後に続くと、朝御飯のいい匂いが漂ってきた。

「おお、やっと来たかトシ。
雪華君!大丈夫なのか?」
「おはようございます近藤さん。心配をかけてしまってすみません…」

謝罪をすると、私の頭に手を置き、撫でながら

「気にすることはない、無事で何よりだ」

拐われる前に見た。太陽のような笑顔を向けてくれた。

「ありがとうございます」
少しは、笑えてるだろうか…自分の精一杯の笑顔を向けた。
その後、自分の席に座る。少しして障子が開くと、バカな3人が入ってきた。
3人とも欠伸をして入ってきたが、目を開けた後、私をみて

「うぉ!?」

「「雪華!?」」

………あぁ、三馬鹿か、無視しよう

「……え、無視?」

「何か言ったのか三馬鹿」
「「さすがにねーだろ、いや無視はねえ」」

「いいから早く座ってご飯食べちゃってください、片付けできないじゃないですか」

だよな、早く食べないと他の奴に取られるぞー
というか食われてしまえ
三馬鹿が入ってから賑やかな朝食となった。
また、戻ってこれたんだと実感できたのは、三馬鹿のおかげなのかもしれない。



私は、またここにいていいんだ…