体力も無くなり、ぐったりと虚ろになりながら、小雪を抱きしめた。
このまま目を瞑れば…楽に…なれるのか…?
そんなことを考え始めたその時、土蔵の扉が開いた。
「雪華!?お前大丈夫なんか!?」

「山…崎…ゴホッ…ど…して…」

「後で話す、それより屯所戻るで?」

言うが早いか、山崎は私を抱き抱えて夜の町を走った。
屯所に着く前に、私は意識を手放した。



(桂小五郎)

まさかとは思いましたが、私達と過ごしていた記憶がないとは……
まぁいいでしょう、それよりも私の前から居なくなった事と、ついでですが長州の同志達のために
雪華さんにはお仕置きをしなければね…?
土蔵に閉じ込めておけば、そのうち“ねずみ”が潜り込んでくるはずですしね。雪華さんのような化け猫は戦闘力が高い、だからこそこれから始めなければならない戦には必要不可欠…
新撰組などに、私の雪華さんを渡してたまるか…

「そうだ、雪華さんの事を晋作に話さなければね…」
まぁ、話せば晋作の事だ、新撰組に乗り込みかねないがな…はぁ…