そして、


「俺は美咲さんと少しでも長く一緒にいたいな」


私の耳元で囁く。

その瞬間、私の顔は一瞬で熱くなる。


「美咲さんは俺と一緒にいたくないの?」


そんな事ない。

私だって、一緒にいたい。


吉岡先生の胸に顔を埋めたまま顔を横に振る。


「でも、今日はちょっと……」

「何で?」

「あの……。心の準備が……」


“いい年して、何言ってんの?”

自分でもそう思うけど。

でも、好きな人と一緒にいられる事は嬉しいけど、恥ずかしさもあるんだ。


ふっ、っと吉岡先生は笑い


「わかった。じゃぁ、今日は我慢する。でも、明日は覚悟していてね」


私の耳元で、そう囁いた。