遥「でも言い訳させて下さいね」

  土方「ダメだっっっ!!!」

  遥「あのですね!未来では無遅刻、無欠勤。仕事は真面目にしてました!

  いきなり撃たれて死んで、不便極まりない過去に飛ばされ、刀握らされて見ず知らずの男達に監視されながら生きてるんです……

  スススストストスト…………鬱憤が溜まるのは当たり前です!!! 」

 土方「分かった分かった……興奮すんな」

  遥「分かってますか? 一人になる時間もない…………」

  土方「だから……酒か?」

  遥「その通りっっっ!!! 今、純粋な恋をする余裕もないっっっ!!!」

  土方「鬱憤なら晴らしてるだろう」

  遥「記憶に無いものは鬱憤を晴らしたとは言えないっっっ!!! 故に私は幕末ではまだ清い体っっっ!!!」

  土方「無茶苦茶だし…清くない!」

  遥「ふふふふふふふ。身も心も清く美しい!!!」

  土方「身も心も清くも美しくもない!!!」

  遥「謙遜しなくても良いです」

  土方「お前が謙遜しろっっっ!!!」

  遥「良いんですよ!土方さん……私を愛してても……私は気にしません!!!」

  土方「誰がいつ愛していると言った!」

  遥「そんな照れなくてもぉ……」

  土方「お前は………阿呆だっっっ!!!」

  遥「ふふふふふふふ。良いんです。良いんです」

 土方「一度死んだ方が良いんじゃねぇか?」

  遥「一度死んでますし……これから死ぬつもりもありますんっっっ!!!」

  土方「どっちだよっっっ!!!」

  遥「クスッ! 御馳走様でしたぁ! 片付けるんで…仕事して下さいね!ダーリン!」

  土方「だーりん?」

  遥「そこはハニーと言うところです」

  土方「どう言った意味だ?」

  遥「女が恋仲や夫に愛を表現する愛称です。ハニーは男が恋仲や妻に愛を表現する愛称です」

  土方「お前は俺を愛してんだな?はにー」

  遥「はい。ダーリン!」

  土方「誠かっっっ!!!」

  遥「冗談です!仕事行ってきま~す!」

      チュッ!

 土方「っっっ!!!どっちだよっっ!!」

    遥は笑いながら家を出た

  土方「あのクソ餓鬼…絶対俺で遊んでやがる……」


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     池田屋事件は幕を閉じた